第9章 初期刀のワガママと主のお仕事
それからシロツメクサのある場所を探し、2人で四葉探しを始めた。
鶴さんは「こんな中から見つけるのか!?」と騒いでいたけど
顔はキラキラしてて、楽しんでるみたいだった。
『鶴さん、そっちは見つかった〜?』
「全然ないぞ!主!ほんとに葉が4枚のものなんてあるのか?」
『ふふっ、それがあるんだな〜』
実は私、現世にいる時は四葉を探すのが得意で学校の帰り道なんかで見つけると毎回見つけて持って帰っては、祖父母にプレゼントしていたのだ。
祖父母はいつも笑顔で受け取ってくれて、「もう夕方だけど、寝るまでに何か良い事が起きるかね〜」って言いながら、頭を撫でてくれていた。
「主〜、全然見つからないぞ?ここには無いんじゃないか?」
『鶴さん、ごめんね?』
「ん〜?何がだ〜?」
鶴さんは四葉を探しながら生返事だ。
『この勝負、私の勝ちみたいだよ〜』
「…はっ?」
鶴さんは私の言葉が飲み込めてなかったのか、数秒固まったあと
やっと声を出した笑
「主!見つけたのか!?」
『うん、ほらここ』
私は四葉は取らず、四葉がある場所を指した。
「……ほんとに葉が4枚ある。」
『ね?言ったでしょ?笑』
「はぁ〜、主の勝ちか〜」
『鶴さん、さっきの私の話は覚えてる?』
「ん?」
『1つ四葉が見つかれば、その周りには?』
「…!!たくさん生えてることがある!」
『そう!だからこの辺にはまだあると思うよ?』
「よし!じゃぁ、この辺を探すぞ!!」
その後、鶴さんは一生懸命四葉を探していて
私はそんな鶴さんを微笑ましい気持ちで眺めていた。すると…
「…っ!あった!!あったぞ、主!!」
鶴さんは満面の笑みで四葉を取って私に見せてくれた。