第4章 私の37回目のお誕生日
こっちがショーを
見たそうにしていたのか、
そんな風に彼に言われてしまって。
アクアライブの中に入ると
滝の落ちる音がして来て。
『…っと…滝…があるんですか
割と、音ヤバいですね…』
ザアアアアッ…っと
勢い良く滝が落ちる音は
水族館の中なのが信じられない程
結構大きな音がしていて。
高さがある滝じゃないけど、
落ちる水の量は…
かなり…多いんだろうな。
森の中みたいになっていて、
木が生えていて、
岩がゴロゴロしていて。
岩の隙間から植物が伸びていて
その表面は苔むしている。
勢い良く落ちる滝の
滝つぼの辺りを覗き込むけど
この滝の所の水には
生き物は展示されていないみたいだ。
そのまま奥に進むと、
オイカワやタモロコと言った
川に住んでいる魚達が見られる。
淡水の生き物を見て…。
スロープを下って2階へ。
2階に降りると…大きな四角い水槽に
アマモがゆらゆらと揺れていて。
その隣の水槽には明石のタコが居て。
こんなにタコが沢山いるのも
珍しいって位タコが入っている。
『巴、タコが沢山いますよ』
「こっちは…イカナゴの
水槽があるよ…」
『明石のタコに…、
イカナゴに…鳴門の渦潮って
兵庫って感じのエリアですね…』
この2階のエリアはご当地エリアに
なっているみたいで。スマスイには
波の大水槽があったけど、
須磨シーには渦潮の水槽があって。
ご当地エリアの先は
クラゲライフと言うエリアで。
額縁の様に切り取られた水槽に
様々な種類のクラゲが展示されている。
『クラゲが居ますよ…』
「色んなクラゲが…居るんだね…」
気になったクラゲを
巴が自分のスマートフォンに納めつつ、
クラゲエリアを見て回る。
照明が暗めのクラゲエリアを抜けると。
天井の高い開放的な空間に
突如として波打ち際が…
ヤシの木が生えたビーチが現れた。
『南国のビーチが出て来ましたよ』
「天井が窓になってるから、
あそこから自然光が入って来て
ここだけ…凄い…明るいんだね…」
ここはコーラルリーフと言う
エリアの様で…波打ち際から
段々と深くなる海の様子を
横から見る事が出来る。