第8章 淡路島2泊3日の旅 1日目
その後ろの2人席に
私と彼が座って。
その後ろに葵ちゃんと小林君。
美咲さん達夫婦は後方の
妹たち夫婦の近くに座っていた。
『このまま今日は天気は
日中は曇りで持ちそうやし……
道中退屈するやろうから
景品も色々用意しとるし、
ビンゴゲーム大会でもしよーや…』
『はいはい、イキナリビンゴ大会ね…』
來翔さんは運転しているので、
ビンゴのカードを有翔さんが出すと
バスに乗っている全員に
ビンゴカードを回して配って行って。
垂水を出るとすぐに
明石海峡大橋に差し掛かるから。
『はい、本日ご乗車の皆様…
ただ今前方に見えておりますのが
世界最大級のつり橋となります、
明石海峡大橋でございま~す』
と運転をしながら、ちょっと
胡散臭いバスガイドみたいな
車内アナウンスを來翔がして。
『って、ライト。ライトは今
運転手なんだから、自分で
バスガイドまでしたら変じゃない?』
と、双子の片割れの有翔に
ツッコミを入れられてしまっていて。
『ええやんええやん、
ホンマの観光バスちゃうんやし、
硬い事言わんでもええって。
仕事で毎日の様に橋渡っとっても
やっぱりテンション上がるわ』
以前に比べて淡路島での仕事が
増えている双子も、
明石海峡大橋は毎日の様に
往復したりしているけども
やっぱりテンションは上がるらしい。
そうだよな…、私も
8月のぷち新婚旅行の時にも
お盆の時にも橋は渡ったけど、
そう言えばその時は双子が
プライベートヴィラまで
淡路島の美味しい物を届けてくれたっけ?
『ビンゴゲーム…何が
貰えるんでしょうね?』
隣に座っている旦那さんが
そうこっちに声を掛けて来て。
「そうだね…何が貰えるんだろ?」
明石海峡大橋を渡ったら
ビンゴゲーム大会が始まって。
『凄いですねぇ…、壮太サン。
ビンゴゲーム大会なんて
本当に職員旅行みたいですねぇ~』
『1位は豪華景品が当たるでぇ~
淡路島の…別荘の宿泊チケット~
って言うても、うちの
親戚がやっとる別荘の中のどれかに
その日に空きあったらやけどな…』
2位は淡路牛のステーキセットで、
淡路島たまねぎのソース付きらしい。