第22章 花より団子
『んっ、ふっ、ン、やっ、、んっ』
「ちゅっ、、、接吻だけだ、此処じゃ抱かねぇよ、、んっ」
そう云い再び唇を重ねられ、舌を絡ませられる。
くちゅくちゅと厭らしい音がやけに耳に響くせいで此処が外だということを忘れてしまう。
そして中也を求めてしまうのだ、、、
ちゅぱっと音と共に唇は離れれば銀色の糸が二人を繋ぎ、ぷつっと切れた。
「ふっ、、顔すんげぇ真っ赤」
私の頬を優しく撫で乍らご満悦な表情を浮かべる中也のせいだと呟けば、、、
「手前が可愛いすぎんのが悪りぃんだよ。なぁ、、、、手前のことすげぇ抱きてぇ、、、」
『ッ///、、、、此処は嫌、、、わっ!』
突然中也にお姫様抱っこをされ、咄嗟に彼の首に腕を回した。
「ンなところで抱かねぇよ、、、帰るぞ」
『ちょっと待って、、、片付けしなくちゃ!』
レジャーシートなどそのままで帰ろうとする中也にストップをかけると立ち止まる中也ではあるが、私を下ろす気配はない。
中也、、、名前を呼べば、、、
「手前ら!覗き見してたんだ、片付けくれぇはしとけよ!あとさっき見たこと全部今すぐ忘れろ!!いいなぁ!?」
『へっ!?、、、まさか、、、』
中也の言葉に慌てて周りを見渡せば、姿は見えないが人の気配を感じた。
普段なら気配など直ぐに気付くが、中也がいると安心してつい気が緩んでしまう。
皆んながいることに漸く気付いた途端恥ずかしくて堪らなくなり、中也の胸へと顔を埋めた。
どうして教えてくれなかったのかと中也に訴えるも、ムードを邪魔されたくなかったとのこと。
「それに、、、、野郎どもに手前が俺のモノだってこと見せつけれたしな」
ニカッと歯を見せて眩し笑顔を見せてくる彼に胸がキュンとした。
結局中也に1番甘いのは私自身だ、、、、。