第21章 蝶は舞う
数日前、ある依頼を受けた。
依頼人は内田さんという20代ぐらいの男性だ。
働きに出た妹のアイさんと数日前から突然連絡が取れなくなったらしいのだ。
アイさんは身体の弱いお兄さんの為に懸命に働いていた。
そんなある日、時給の善い仕事が見つかったからそこで働くと内田さんに伝えて家を出たそうだ。
そこはとあるレストラン、寮もついておりアイさんは住み込みで働くことになった。
最初の三日ほどは連絡がついたらしいのだが、ここ二日突然連絡がつかなくなったのだ。
心配した内田さんはアイさんに直接逢いにレストランへ向かったものの、アイさんはいないと追い返されたんだとか、、、
内田さんはなんとなく此処にアイさんがいると確信した。
警察に行っても相手にされず、困っていたところを友人に探偵社を勧められてやって来たそうだ。
社長の判断で依頼を受けることになり、今は作戦会議中だ。
太宰「これは裏社会の人間が関わっているようだねぇ」
敦「裏社会、、、ですか?」
『警察が相手にしないっていうのは裏社会の人間が絡んでいる時が多いの。厄介だしね、、、』
そんな、、、。っと敦は呟いた。
太宰「まずはそのレストランにアイさんがいるかの確認だね、谷崎くんお願いできるかい?」
谷崎「はい!勿論です」