第3章 柱合会議
第三者視点
「…よろしくお願いします。」
壮大な産屋敷家の庭先。
新しく柱に着任することなった、浅葱色の毛先をゆったりと揺らす長髪の美少年。
その瞳の色も浅葱色だが、光が届いていないように曇ったままだ。
霞柱・時透無一郎は、従前からの柱達の前に立ち、ぺこりとお辞儀をした。
「南無…期待している…」
「刀を握って2ヶ月で柱とは!よもやよもや!あっぱれだ!!」
「まさに天才って奴か!ド派手だぜ!」
「すっごく可愛い男の子なのに素敵だわっ…♡」
「よろしくお願いします、時透さん」
「……無理はするなよ」
「霞の呼吸かァ。今度手合わせするかァ」
「…………」
それぞれ柱から一言あり、無一郎はぼーっとそれを聞いて柱の列に加わる。
「お館様の御成です」
お館様の子供達がそう告げると、柱達は一斉に跪く。
「…来てくれてありがとう。私の可愛い子供達。」
お館様がそう声を発した瞬間だった。
柱達は強烈な殺気を背後に感じ、全員刀の柄を握る。