第9章 離別
東くんには悪いが、東くんのLINEもブロックしてから削除した。
そして、東くんの電話帳を探した。
その電話番号も削除して消したのだ。
これで、ヤマザキとの関係は終わったと私は思った。
その後、私はある理由から携帯電話を買い替えて、電話番号を変えたのだ。
なので、その後、ヤマザキから電話が掛かって来ることはなかった。
今となっては、ヤマザキとの愉しかった思い出だけが残っている。
私は、その愉しかった思い出だけで十分に幸せだった。
あの、優しかった頃のヤマザキには感謝している。
とても、愉しかったし、嬉しかった。
もう一度、私を女にしてくれてありがとう。
そう、言いたかった。
ヤマザキと最後に会ったのはいつだろう。
もう、随分昔なので、忘れてしまった。
私の記憶に残っているのは、あの優しいヤマザキの姿だけだった。