第7章 投資
私が、知っている知識とはここまでの様な気がする。
これ以上は、私には余り、理解できていない。
ヤマザキは毎日、経済新聞を読むことが多くなってきた。
どこの会社の株がどれだけ高いのかをいつもチェックしていた様だった。
以前であれば、安定した会社の銘柄を買っていたが、この頃になると、かなり踏み込んだ銘柄も買っていた様に思う。
株式投資で大損などしなければ良いがと、私は心配していたのだ。
そんな時、東くんからLINEが来た。
「美都さん、山崎くんは凄いんだよ。この前株でかなりの額を儲けたんだよ…」
「儲けたっていくらくらいなの?」
「そうだねぇ、100万以上かな?」
「え?本当に?」
「あぁ、本当だよ。山崎くんは頑張ってるよ…」
「そうなんだ…」
「今度、3人で食事にでも行こうよ…」
「分かったわ…」
こんなLINEを私は東くんとしていたのだ。
ヤマザキの株式投資は順調に見えた。
株式投資で100万儲けるとは凄いと私は思っていた。
ヤマザキはどんどん、株にハマっていった。
それは、誰にも止める事が出来なかったかも知れない。
それ程、株儲け、金儲けに心を奪われていたからだ。
ヤマザキの金への執着は止まることを知らなかった。