第25章 懐玉
記録―――2007年9月。
■■県■■市(旧■■村)
任務概要。
村落内での神隠し、変死。
その原因と思われる呪霊の祓除。
その任務に単独で赴いた。
呪霊に関してはすぐに祓うことができた。
ただ、その原因であるかもしれない化け物がいるからそいつも祓って欲しいと言われ、私は村人の後について行った。
少し離れた場所に位置するところにそれはあった。
格子などで厳重に仕切り、外へ出られないようにして2人の少女を座敷牢へと閉じ込めていた。
彼女たちの顔を見ると、酷く大怪我を負っていて村人たちに虐待を受けた上に監禁されていることが分かる。
「これは、なんですか?」
純粋に聞いた。
小さな女の子2人は脅え切っていてお互いに身体を寄せ合っている。
こんなになるまで精神的にも肉体的にも痛めつけた理由を、私は知りたかった。
(なにとは?この2人が一連の事件の原因でしょう)
「違います」
(この2人は頭がおかしい。不思議な力で村人を襲うのです)
「事件の原因はもう私が取り除きました)
(私の孫もこの2人に殺されかけたことがあります)
「それはあっちが―――」
(黙りなさい!!化け物め!!)
(あなた達の親もそうだった!!やはり赤子の内に殺しておくべきだった!!)
言葉が―――村人の言葉がうまく聞き取れない。
ただ、彼女たちを罵倒する言葉だけは嫌に鮮明に聞こえる。
今回の事件に彼女たちは関係ない。
関係ないのに、彼らはそうだと決めつける。
彼女たちが化け物だと言うなら、私は一体なんなんだ。
私だって彼女たちと同じ化け物だ。