• テキストサイズ

【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第25章 懐玉








「理子ちゃん?」

名前を呼んでも反応が一つもなく。
地面を汚す真っ赤な血が、私の血をも冷たくした。
目の前で一体何が起こったのか。
混乱する頭では理解するのに時間がかかってしまった。

「ハイ、お疲れ。解散解散」

ここにいるべきではない存在に、目を見開く。

「なんでオマエがここにいる」

だって、おかしいだろ。
ここにいるべきはオマエではなく、悟のはずなのに。

「なんでって……。あぁ、そういう意味ね」

男の手には拳銃が握られている。
ああ、そうか。
理子ちゃんはあれで撃たれて死んだのか。
妙に冷静な頭でそんなことを思っていた私に、男は信じがたい事を口にした。

「五条悟は俺が殺した」
「そうか。死ね」

悟がオマエみたいな奴に殺されるはずがない。
だが、本当に死んだのなら代わりに私はオマエを殺す。

複数の呪霊を側に置き、攻撃できるチャンスを窺う。
その間、男は自分語りをはじめていた。

「薨星宮と"忌庫"は隠す結界。入り口に見張りは置けない。扉の位置さえ分かっちまえばあとはザル」

なぜオマエがそのことを知っている。
呪術師の中でもそのことを知っているのは少数のはずなのに。

「この時期から術師は忙しくなるし、今、高専には蠅頭が溢れている。外はてんやわんやさ。呪力のない俺は透明人間みたいなもんだ」

呪力がない……?
……そうか。
そう言う事か。
なぜ高専内の結界を破って入ってこれたのか、その理由が漸くわかった。
天与呪縛のフィジカルギフテッド。
だから容易に結界内に入ることができたし、呪力がないから私達に気づかれることなく悟の背後を取れたのか。





/ 973ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp