第22章 黒閃
「釘崎とアイツは結界の外に出たんだ!!釘崎優先!!追え!!こっちは俺と夏油に任せろ!!」
伏黒も虎杖を行かせたた方がいいと判断し、最後の一押しをしてくれた。
何か言いたそうにしていたけど、虎杖は伏黒の言葉に従い壁の外へと出ていく。
「やばくなったら二人とも出てこいよ……!!」
ハンドサインだけで彼を見送り、私は静かに立ち上がる。
「足は大丈夫か?」
「なんとか。歩けるから骨は折れてない」
「そうか。なら、多少無理してもらうぞ」
「わかってんよ」
私は鍵を5本取り、等間隔に地面に投げ込む。
大きなペンタゴンを作り出し、呪力を流せば五角形に囲まれた一帯にいたディグダは一瞬にして祓われていく。
呪力のコントロールができる様になったおかげで、あの時よりは呪力の消費も少ない。
「……すげえな」
「まさか修行の成果を試せるとは思わなかった」
残り数体のディグダも伏黒が全て祓ってくれた。
思ったより早く終わった。
「全部祓えたな」
「あぁ……」
「これでオマエの姉ちゃんの方は安心できんな」
「まぁな」
小さく笑って安堵のため息を吐く伏黒の姿を見て、私も安心した。
背伸びをして首の骨を鳴らした。
その時、私は異変を感じた。
なんで、結界が閉じないんだ?