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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第14章 明日







ぼうっとそんなことを考えていると、七海が私の名前を呼んだ。

「あなたのお兄さんの事ですが……」
「お兄ちゃんのことがなに?」

まさかコイツからお兄ちゃんの事を話すだなんて思わなかった。
七海がお兄ちゃんたちの後輩だったことは知っているが、迷惑をめちゃくちゃ掛けられていたことは今初めて知った。
でも、あの3人の姿を思い浮かべれば、迷惑を掛けないわけがないんだよな。
特に五条悟は。
あの3人の後輩だなんて、可愛そうだな。

「私はたった一人の同期を任務で亡くしました」

何も聞いていないのに、まるで懺悔をするかのように淡々と話し始める七海。
要約すると、とある任務でお兄ちゃんと五条悟は失敗をし、護衛をしていた人間を死なせてしまったと言う。
その頃からお兄ちゃんは、少しずつ崩れていき、五条悟は事実上の最強となった。
そんな時に、七海は任務で同期を亡くしたらしい。
その尻拭いをしたのは最強となった五条悟だと言う。

同期の死を目の前に、七海は心が折れた。
憔悴しきっていた七海は、お兄ちゃんに向かって「五条悟一人だけでよくないか」と言ってしまったらしい。

「もしかしたら、私のその一言が彼を堕としてしまったかもしれない」

そんなことはない、とは言えなかった。
だけど、七海を責める気にもなれなくて。





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