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浄穢

第14章 14



「“味方でいて欲しかった”とか…」


「かーーーーーっ!」


五条君声デカすぎ…
店内にめちゃくちゃ響いてて恥ずかしい。



“護りたいなら傍に居てやれよ”


「え?」


五条君が小さな声で吐き捨てた言葉が耳に飛び込んでくる。

護りたい…誰が…誰を?
硝子といい五条君といい、私の知らない何かに愚痴っている。

しかしそれが何なのか私が知る事はないだろう。
私はこの分断と一生付き合って生きなければならない。
透明で分厚い壁が壊れる事は決してないのだから…

私はこの分断に気付けなかった。
透明で分厚い壁にもがいていた夏油君の心に気付いてあげられなかった。

でも今の私には分厚い壁を叩いてくれる人がいる。
壊せなくても隔てられても気にしない人が味方でいてくれる。
触れる事が出来なくても手を振って笑ってくれる五条君と硝子がいる。


「とりあえず指輪は高専内で処理する
 それまで外すな、着けたまま来い」

「あの山の中に行くの?」


呪術高専には何度か行った事がある。
夏油君が離反した後に関係者として尋問目的で呼び出されたのだ。
ろくな業界じゃない。


「来ないなら封印は無し!」

「分かりました」

「安心しろ、迎えに行ってやる」

「やったー!」


湿った空気にならないよう全力で喜ぶ。
とりあえず私と呪術界の悪縁はしばらく続きそうだ。


END








あとがき

閲覧お疲れ様でした。
皆の人格と口調が難しかったです。
五条は社会人1年目のイメージで書いたので学生時代の知り合いと盛り上がると学生時代のノリが出ちゃう感じにしました。
引き摺ってると思われたくないので夏油の話には積極的に乗ってくる設定にしてます。

ありがとうございました。





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