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秋の夜に置いてきた恋【イケメン戦国】

第17章 命を懸けて(秀吉編)


秀吉は、想定よりも早く大名討伐を終えて無事に帰還した。

城門に駆けつけたさくらに馬から降りた秀吉が、彼女を見つけて歩み寄る。
秀吉「ただいま、さくら。」

さくらはその声を聞いた瞬間、安堵し、思わず秀吉の胸に飛び込んだ。

さくら「おかえりなさいませ…!秀吉様、無事で何よりです。」
秀吉は彼女を優しく抱きしめ、静かに微笑んだ。

秀吉「約束通り、帰っただろう?ってずっと俺の羽織を着てたのか?」


さくら「秀吉様に会いたくて、寂しすぎて、ずっとこれを、抱き締めたり、嗅いだり、一緒に寝たりしてました」


秀吉「まぁ…その良いけど…」

と、秀吉は頭をかきながら、あの晩の様子と打って変わって、健気で純粋な可愛さを見せるさくらに少し照れた。


さくら「お部屋の準備も終わっております。休まれますか?」


秀吉「まだ報告とか、政務が残っているからしばらくは忙しい」

さくら「畏まりました。明日は無事お戻りになられた帰還を祝して宴だそうですよ」


秀吉「それは楽しみだな」

さくら「秀吉様落ち着いたら連れて行って欲しい所がございます。」


秀吉「どこに行きたいんだ?」

さくら「私を拾ってくださった、あの場所にもう一度行きたいのです。」

秀吉「あの場所か…辛い思い出もあるだろう。それでもいいのか?」

さくら「はい。」

秀吉「分かった。約束だ。」

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