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秋の夜に置いてきた恋【イケメン戦国】

第14章 嘘(秀吉編)


☆さくら目線☆



ー秀吉「不安にさせちまって悪かったな。後処理が長引いてな」


さくら(嘘だ…)


***
あの日いつも秀吉の気配を探していたさくらには秀吉があの日部屋の前に来たのが分かった。


あなたを想って他の男に抱かれているのを聞かれるなんて、感情に拍車がかかり、余計に切なかったし煽情的だった。


あの日どんな気持ちで私の声を聞いたのか。

それでも部屋に押し入って来なかった。

そのまま引き返した秀吉様は、やはり私の事は妹以上には思っていないんだという事が分かった。

本当にこの恋はここで終わったんだなと思った。

それなのに、政宗様と話をするのを見るだけで明らかに嫉妬している様子だし、明らかに落ち込んでいる。


秀吉様の考えている事が全く読めない。


***


さくら「秀吉様?私が政宗様をお慕いしているのが、秀吉様の心の痛い原因ですか?」


秀吉「そうだな。大事な妹だから心配だろ?」


さくら「(やっぱりそうだよね。なんで私期待して)・・・政宗様を追いかけて奥州に行ったりしません。心配しなくても私は秀吉様にお仕えしますよ。」


秀吉「そうか…。」


さくら「寒くなってきましたね。もうすぐ大名討伐で戦に出られるし、大事なお体ですから戻りましょう!」


秀吉が手をさしだそうとするのが見えたが、見えないふりをして、駆け足で先に行き、振り返りながら早く早く~と明るく笑顔で兄を呼んだ。
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