第14章 嘘(秀吉編)
さくら「秀吉様、体調は大丈夫ですか?元気がないです」
秀吉「あぁ、体は大丈夫だ。心がな…痛いんだ」
さくら「…。」
さくらは立ち止まった。
秀吉「原因は分かってるんだ。なぁ。さくら奥州に行きたかったか?」
さくら「…。行きたいと思ってると秀吉様には見えたのですか?」
秀吉「俺が質問したんだぞ。そういえば、あの日のお礼をちゃんとしていなかった。」
秀吉は怒ってないよという風に笑顔を向けて、そして頭を深く下げた
秀吉「命を救ってくれてありがとう」
さくら「当たり前の事をしたまでです。体が勝手に動きました。あおいの事は今でも嫌いになれないです。まぁ多分これで私も恨まれてるだろうなって…」
秀吉「さくらにあんなことさせてしまったって後悔しているんだ。」
さくらは呆れたように言った。
さくら「秀吉様…私はあの日の事を、後悔はしていません。後悔してくださるなら、あの晩私のそばを離れないで欲しかった。」
秀吉は痛い所をつかれてあたふたした。
あの日政宗の部屋に行った事は伏せたかった。
秀吉「不安にさせちまって悪かったな。後処理が長引いてな」