第14章 嘘(秀吉編)
政宗の見送りに行くと、髪を結い薄く化粧をし、パキッとした姿で城の前に現れたさくら
秀吉は二人のやり取りを直視出来ない
政宗「さくら達者でな」
さくら「政宗様…寂しいです。」
政宗はさくらの髪をくしゃくしゃと撫でてちらりと秀吉を見た。
政宗「お前の兄が、良いと言うなら、奥州に一緒に来てもいいんだぞ」
さくら「冗談はやめてください」
秀吉の胸が痛んだ。
秀吉の落ち込みようは誰が見ても明らかだった。
三成「秀吉様、体調が悪いのでしょうか…?」
家康「可愛がってたお気に入りがとられて意気消沈って感じじゃないの?」
光秀「秀吉はもうすぐ大名討伐に出る。戦以外で気負いせぬようにとさくらとあおいの件を伏せたのにあれでは意味がないではないか。」
秀吉が大きなため息をついた
はぁぁぁぁ(溜息)
政宗を見送ると、
秀吉は「さくら」と思わず呼び止めた。
さくら「はい秀吉様」
秀吉「話したい事がある、少し歩かないか?」
とぼとぼ何を話すかも決めていないまま秀吉は歩いた。