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秋の夜に置いてきた恋【イケメン戦国】

第10章 宝物(政宗編)


政宗からまたさくら宛てに文が届いた。


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(内容)
新年に挨拶に行く。
その時は可愛がってやる。

風邪をひくなよ。

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簡潔ではあったが、さくらは会える嬉しさに心が躍った。

師走を迎え、城の中も新年の準備で慌ただしくなっていた。年末には実家に帰る家臣も多く、城内の人数は徐々に減っていく。年末の準備は残された者たちが全力で進めるため、さくらも含めて誰もが忙しさに追われていた。


(後何日だろう…)


さくらは、心の中で政宗との再会を数えながらも、最近少し疲れがたまっているのを感じていた。
眠りが深くなり朝思うように起きれない時が増えていた。


その矢先、廊下で貧血を起こした。

疲労が限界に達していたのだろう。
周囲の女中たちがすぐに秀吉を呼び、さくらはそのまま秀吉の部屋に運ばれていった。

しばらくして目が覚めると、秀吉の優しい声が耳に入ってきた。


秀吉「目が覚めたか?無理すんな」


私は申し訳なく答えた。


さくら「ご迷惑をおかけしました。疲れが出て…。」


秀吉様は微笑んだ。「あぁ、明後日には政宗が来るからな。もてなしの準備も含めて張り切って仕事してたんだろう。」と、私の心を見透かすように言った。


さくら「…はい。なんで?わざわざ秀吉様のお部屋に」


秀吉「おれが心配だから、ここに運べと言ったんだ。誰かに任せて何か起きては後悔するからな」


さくらはゆっくり体を起こした。


さくら「秀吉様、実は…。」


その一言に、秀吉様は少し眉をひそめ、さくらの表情を伺う。


秀吉「どうした?何かあったのか?」
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