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秋の夜に置いてきた恋【イケメン戦国】

第4章 長い一日


☆秀吉目線☆




最近、さくらをあまり見かけないと思っていたが、まさか倒れるまで働いていたとは気づかなかった。奴隷ではないのだから、そこまで根を詰めて働かなくとも生きていけるというのに


―真面目な奴だからな。


さくらは止めても働くと言うだろう。
それが心配でもあり、また甲斐性があって可愛らしいとも思ってしまう。
だが、無理はしてほしくない。

軍議の途中、政宗から「さくらが倒れた」と聞かされ、心配でいても立ってもいられず、終わってから走って駆けつけた。最近少し根詰めいる感じがした。


部屋に入ると、さくらは驚いたように目を見開いた。だが、その瞬間、安心したかのように再び気を失ってしまった。

すぐに彼女を政宗の部屋に寝かせ、家康を呼んだ。

家康は彼女の体を診察し「ただの疲労です。しばらく休ませておけば大丈夫だろう」と言ってくれた。それを聞いて、少しほっとした。
一応、滋養強壮と熱冷ましを匙で飲ませてくれた。


(さくらが目が覚ました時には、そばにいてやりたい)と強く思った。


だが、この所、大名討伐の前の軍の準備に忙しい。ずっと付き添うわけにもいかない。


信頼出来る家臣に頼んで、さくらが目を覚ましたら一番に知らせるよう言い残し、政宗の部屋を後にした。


さくらには、まずしっかり休んでもらうことが何よりも大事だしな。
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