第3章 裏切りの香り
☆光秀視点☆
先日政宗と話た内容を思い返し、さくらが嘘を言ってない事はすぐに分かった。
政宗「秀吉が目をかけているさくらが、台所でやたらと目を光らせているのを感じた。チラチラ俺を見ながら何か言いたそうにしているので、好意でも寄せているのかと思ったが、どうやら違うらしい。何か気になる」
彼の勘は動物的とも言えるが鋭い。
光秀「フッ・・・さくらは男嫌いで有名だ。」
政宗「そうなのか?書庫で三成にも話しかけていたのも見たけどな。」
━━━その会話が今繋がったのだ。
さくらが普段にない行動をしていた理由は簡単だ。
あおいが毒を盛らないように、自ら見張っていたに違いない。友人を信じたい気持ちと、秀吉への忠義の狭間で、苦しんでいたのだろう。
大方、解毒方法も知っておかなくてはと書庫に行ったのだろう。
家康の所だと勘づかれるかもしれないと、三成に文字の読み方を聞いたのかもしれない。