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人魚姫 【文スト/中原中也】

第8章 甘いお仕置き


ザーッと頭上からお湯がかかる。

あっという間にブラウスは肌へと密着し、下着が浮かび上がる。

恥ずかしくて手で胸を隠すも、中也くんに両手を掴み取られ壁へと押しやられ、齧り付くように唇を奪われた。


太宰くんが去ったあと、中也くんに手を引かれ連れてこられたのは彼の家だった。

車内でもずっと無言のままだった中也くん。

玄関に入った途端、扉へ押し付けられた。

「手前は俺のモンだ。」

『ッぃ!!////』

そう云い乍ら、私の首筋に噛み付いた。

身体が痛みでビクッと反応した。

タラーッと何かが首筋に垂れたのが判った。

恐らく、血だろう。

そして、中也くんの舌がその血をベロベロを舐め、そして吸われた。

『ッんぅ!』


痛みと共に快感が全身を襲った。

吸血鬼に噛まれるとこんな感じなのだろうか、、、。


「気に入らねぇ。」
彼は呟いたが、聞こえなく聞き返そうとした時だ。
突然お姫様抱っこをされ浴室へと運ばれ、話は冒頭へ戻る。


『ッん、、ッんぅ。』

息を吸うことすら許されない接吻だった。
脳に酸素が回らなくなり、軽く酸欠になりかけたところで唇が離された。

離された唇を紡ぐ銀色の糸がぷつっと切れた。

「太宰の匂いなんかつけてんじゃねぇ。」


中也くんは私の着ているブラウスに手をかけた。



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