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人魚姫 【文スト/中原中也】

第6章 すれ違い


??「まもなく目標地点上空です。」

「お前、あん時の嬢か?」

??「辻村です。本当に行く気ですか?」

「ああ。」

俺はポケットの中にあるモノを握りしめた。
彼女の髪留めだ。

彼女の、、、の無事だけを祈った。

俺が死んじまっても、だけは無事でいて欲しいのだ。

教授眼鏡にはああ云ったが、本心はを守るため。

あの時、結局追いかけなかったものの、気になっちまった。

怪我をしていた彼女だ。

途中で倒れているのではないかと、心配した。

念の為、ポケットから端末を取り出しGPSで確認すると、街から外れた河原で動きが止まっていた。

実はあの髪留めにはGPSを仕込んでいた。

勿論、彼女に何かあった時にすぐ駆けつけるために仕込んだのだ。

周りの様子を伺いながらも、GPSが指す場所へ向かった。

するとそこに髪留めだけが落ちていたのだ。

人通りはそれなりにある場所だ、恐らく彼女自身で捨てたのだろう。

髪留めをポケットにしまい、俺はその場を後にした。

は異能力者ではないはず、だからきっとは無事のはず、、、、。

だが、念の為に教授眼鏡にを託したのだ。


辻村「無理ですよ!異能者とて人間です。あれは人知を超えたバケモノ。過信して戦えば、、、死にますよ。」


「そういうのはな、ビビって帰っていい理由にゃなんねぇんだよ。」

辻村「?」

「ビビッて帰っていい時はどんな時か判るか?」

辻村「、、、、判りません。」

「ねぇよ、そんな時ぁ、、、、。」


、、、、幸せになれよ、、、。

俺は飛び出した。





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