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人魚姫 【文スト/中原中也】

第12章 探し求めていた彼女


〜♪、〜♪

あの時の歌声が聞こえた。

声の元へと足を向かわせると、そこには1人の女が立っていた。


俺が現れたことに気付いたのか女は歌うのを止め、ゆっくりと振り返った瞬間、、、、


「はっ!」

俺は目覚めた。

久しぶりに彼女の夢を見た。

そーいや、と出逢ってからは全く見ることはなかったのだ。

『ッン、、、』

隣で眠っているが目を覚ますも、頭を撫でてやれば再び目を閉じ、小さな寝息をたてはじめた。

彼女の身体の至る所には俺のつけた華が咲き誇っていた。

俺の、、、。

と付き合うようになってから、自分の独占欲の強さに驚いた。

誰にも取られたくない。

特に糞太宰には、、、、。


俺の頭の中では最近"結婚"という言葉がよく浮かぶ。


彼女となら、あったけぇ家庭を築ける気がした。

タケルを引き取り、自身の子として育てたい。

叶うのであれば、との間に子供も欲しい。

そんな未来を思い描くようになったのだ。



そっとの薬指に触れた。



「、愛してる。」



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