第3章 跳梁跋扈
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「ねぇ、マリア。出かけるよ。」
そう言って連れ出されたのはつい一時間ほど前。
「…何の用?」
「用?そんなのたくさんあるじゃない。シズちゃんをからかったり、人間という観察対象に溺れたり、君の好きな店にいって好きなものを買ってあげたり、シズちゃんを殺したり。」
「…」
「ま、ちょっと人に会いに行くだけだよ。聞きたいことがそういうことなら。」
前の道を黄色い布をいろいろな形で身につけている集団が通った。最近、またよく見かけるようになった。カラーギャング。いい思い出はないが、私が彼と出会ったきっかけでもあるし、今の人たちと知り合えたきっかけでもある。
学校帰りの学生がいたるところで集まり、放課後の時間を彼等にとって有意義に過ごしている。
「ところでさ、最近ダラーズの噂よく聞くけど、マリアは誰がトップだと思う?」