第9章 ハジメテ ✢
サオをまた口の中に全部含んで、激しめに扱いた。
ジュポッジュポッて音が耳を犯して、私もどこかのゾーンに入ったみたいに無心になる。
「はっ、やば。も、イッちゃうかも…♡クチ、離して…?」
やっぱりダメ。
イジワルしたくなっちゃった。
「はあっ…夢、ちゃん?出ちゃう、よぉ…」
こんなに可愛い蜂楽が悪いんだよ?
こんなに私を虜にした蜂楽が悪いんだよ?
ここまでシて…ここまで私のこと濡らして…
ここで止めるなんて、嫌。
「あ、ぁ♡出るっ…!精子出ちゃうっ、からぁ…!それぇ、ィクっ、イクうぅ…!
んぁっ…ああ゛っ…♡」
ビュルルルッと勢い良く出た精液を、口内で受け止めた。
蜂楽の、青臭くて濃い味を全部飲み込む。
彼が私に曝け出した、ハジメテの欲望を。
「はーっ、はぁ…夢ちゃ…今日はイジワルな日なの、ね。思いっきりイカされて、ゴックンされちった…♡
フェラってさ…ヤッバいきもちいねぇ…♡」
「廻ぅ…可愛い可愛い、しんどいくらい可愛い…♡
もぉ我慢できなくて、イカせたくなっちゃったのぉ。イジワルしたいくらい、めぐるがえっちでかあいいのが悪いのぉ…♡」
いつも過ごす自分の部屋に、自分の知らない自分がいた。
頭がクラクラして、全身に力が入らない。
顔も体も……おかしいくらい熱い。
なんだか呂律も回らなくなってきた。
「その表情(かお)、クッソどスケベ…♡マジでエロエロおねーさんじゃん。
夢ちゃんの新たな一面、垣間見たり…♪」
視界が、脳内が……トロンと溶ける。
「んじゃ今度は……俺がSになっちゃうよん♡」
付き合ってもない私達の、背徳セックス。
“でも、このまま最後まで抱かれたい”
“廻になら、めちゃくちゃにされたい”
この瞬間まで、私はそう思っていた───。