第9章 ハジメテ ✢
ベッドの上にそっと寝かされて、チュッと音を立てて一度キスをされた。
蜂楽は、私にそっと優しく覆いかぶさる。
「夢ちゃん、ビビってる?」
蜂楽の家で過呼吸になった時、押し倒されたのが起因した。
でも今は、その恐怖心がなくて……
少しずつ“治療”が進んでることを実感する。
蝉川が出てる試合だって、何事もなく最後まで観ることができた。
急に押し倒されたあの時とは違って、今は自然に真下からの蜂楽を見られてる。
「ビビって、ない。」
前髪が垂直に垂れ下がって見える、いつもは隠れてる短い眉毛が可愛い。
黄色のインナーカラーだってたくさん見える。
くりっとした大きな眼はウルウルしてて……
顔も上気して赤くなってる。
「これじゃあどっちが女の子かわかんないよ。
廻のほうが可愛い。」
私からもう一度キスする。
「間違いなく夢ちゃんのが可愛い女の子っしょ?だってほら、胸あるし。」
下着の上から、やわやわと胸を揉まれる。
「女の子のおっぱい、初めて触ったよ。柔らか…。」
「あ……」
「俺はこう見えて、性欲の強いオオカミさんだよ♡」
手のひら全体を使って、徐々に大きく揉んでくる。