第9章 ハジメテ ✢
「ちょっ……!!」
男兄弟なんていないし、お父さんもそういうことするタイプじゃないし、見たとしてもオジサンだし。
男子の裸なんて見慣れてないから、異様にドキドキしてしまう。
胸筋腹筋……ヤバい……。
「ウブだね♡ほら早く脱いで。風邪ひいちゃうよ?」
「!? やだっ……!!なにしてっ……!?」
蜂楽は私の制服のリボンをパッと取って、シャツのボタンを外し始める。
ピタピタに肌に張り付いた布が、胸の中心にゆっくり隙間を開けていく。
「中になんか着なくちゃダメっしょ?」
蜂楽の細くて大きい手が……私の服を脱がしてる。
「夢ちゃんは……女の子なんだからさ。」
ボタンを全て外し終えて私を見た蜂楽は
完璧に雄の顔だった。
「俺、夢ちゃんとえっちしたい。」
黄色の眼に捉えられて、動けない。
でももう、抵抗する必要もない。
「……私も廻と、したい。」
小さく小さく伝えたその直後
蜂楽のキスが私を襲った。