第8章 だいじょーぶだよ。
「うわちゃー、今イイトコだったのにぃ〜。」
「〜〜っ!!ヘンタイっ!!」
「えへ♪今のはラッキーエロっしょ?」
ペロッと舌を出して笑う蜂楽。
少し元気出たのかな。
なんだか色々解せないけど…まぁ、良かった。
「夢ちゃんは俺を癒してくれる魔法使いだね♪夢ちゃんといると、俺はすぐ元気になれるんだ。」
「うぅっ……!」
ウインクした小悪魔顔の破壊力。
それと、自分からしたキスやハグを勝手に思い出して動揺する。
蜂楽の隣に座ると、
「もっと詰めて。」
「あ、うん。」
「違う、もっと。」
「え、はい。」
「もっと!俺と夢ちゃんの隙間なくなるくらい!」
「ええっ!?ちょ、恥ずかし…!」
「寒いっしょ?くっついて雨宿りしよ♪」
と、強引に距離を詰めさせられた。
ギュウギュウにくっつき合って三角座りして、手は恋人繋ぎ。
ある意味、かなり不自由な体勢だ。
微かに動くだけで心まで伝わってしまいそうな、超至近距離。
両面テープでも貼り付いてるんじゃないかってくらい、本当に隙間がない。
蜂楽は繋いだ手をしきりに動かして、私の手をスベスベ触っている。