• テキストサイズ

【ブルーロック】蜂蜜のファーストラブ

第1章 おねがい





「こいびと!!??カレシってこと!!??」


「嫌だよねっ!?ごめん忘れて!!」


「嫌なわけあるかい!!こーんな美人さんに初対面でコクられるなんて、俺って罪な男ってやつ?
にゃはは♪すげー!告白なんて初めてー!」


「違うのっ、聞いて…!」


「なぁに?」


「!?」




急激に距離を詰められてドキッとする。


背の高さで作られた壁の圧が怖い。



制服の上からでも感じる男子ならではの迫力。


袖を腕まくりしてるから、筋肉の厚みが至近距離で伝わってくる。




「ねぇ……夢ちゃん?」




今度は身を屈めて、顔を覗き込まれる。

親しい男子なんていないから……

緊張っ……




「えっと……“彼氏のフリ”でいいんだけど。」




彼はゆっくりと一歩ずつ、また私との距離を縮める。

接近してくる圧から自然と後退りすると、また一歩その距離を縮めてくる。




「えっ、なに?“フリ”だけでいいんだぁ?」


「えと、うん……ダメ、ですか……?」


「えっ?ダメじゃないよ。ダメじゃないけどさぁ…」




温度の無い声と表情で迫ってくる。

怖い……




ついに背中が壁にぶつかる。


彼はすかさず両手で壁ドンして私を囲み、ペロッと舌を出して自分の唇を舐めた。




「ひっ」




ドンッという壁の音が恐怖心を煽って、抑えようとした悲鳴が出てしまう。




自分の直感に従った私が間違っていた。


何か地雷を踏んでしまった?
この人のプライドを傷つけた?




もしかして……“あの時”みたいに───。




あるトラウマが、頭をよぎった。




すぐに撤回して……謝らないと……


/ 514ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp