第6章 たのしいひるやすみ【蜂楽視点】
夢ちゃんの唇って柔らかい。
ほっぺチューもあの日が初めての経験だった俺だけど、唇にキスする方が段違い(ダンチ)で気持ちいい。
眼を瞑ってると夢ちゃんの唇の柔らかさと熱さしか感じなくて、この一体感に酔いそう。
いつか夢ちゃんとベロチューとかできちゃったりすんのかな、なんて妄想が独り歩きし始めると…
アソコがアレしちゃうから、今は思い留めておくよ。
ありがとう、夢ちゃん。
スーパースペシャルなファーストキスだよ。
薄目を開けてみると、夢ちゃんはほっぺを赤くしてびっくりした眼をしてた。
俺は唇で繋がったままの夢ちゃんに、
“だいじょーぶだよ♪”
の気持ちを込めてウインクした。
「……っ」
「はっ。見た?俺と夢ちゃんの愛。」
部下メガネは、俺と夢ちゃんの波状攻撃にブロークンハートしてる顔だった。
「解ったらさっさと出てけよ。独りよがりの、ストーカー自慰狂い(オナニスト)が。」
───俺の中のサディズムが開花する。
サッカーしてる時とは全然別物の“かいぶつ”が…
俺の中に舞い降りた。
俺は…
俺の大切な夢ちゃんに手を出そうとするヤツを…
へし折って、侮辱して、ぶっ壊す快感を…
知ってしまった。
「……クソがっ。イキってんじゃねぇぞ。」
敗北して生徒会室から出ていった部下メガネの背中を見た時、俺は昂った。
ヤッバ……気持ちいい───。