第6章 たのしいひるやすみ【蜂楽視点】
その時、生徒会室の引き戸が勢い良く開いた。
突然、長身のオシャレメガネ男がズカズカ入ってくる。
なんじゃコイツ…。
俺と夢ちゃんのラブラブタイム邪魔しやがって。
そいつは、夢ちゃんの手首を掴んで俺から遠ざけた。
「蝶野くん…!?」
なーんか夢ちゃん、知り合いっぽいし。
俺以外の男と知り合うなし。
誰だよ、コイツ。
「蜜浦先輩、探しました。こんなところでこんなヤツと、何してるんです?」
制服をピシッと着てるこの男。
ブレザーには夢ちゃんと同じ、生徒会役員バッジ。
あれコイツ…どっかで見たよーな、見てないよーな。
「蜂楽…蜜浦先輩が嫌がってる。わきまえろ。」
「あ?」
聞き捨てならないねぇ。
ぽっと出のクソ新参者が。
「いきなり現れて失礼すぎませんかぁ?勝手に夢ちゃんに触っといて、セクハラだと思わないのぉ?
てかお前誰?なんで俺の名前知ってんの?」
「質問は一問一答にしろ。去年同じクラスだったろーが、バカが。」
「ありゃ、ひとつずつ質問しないと脳ミソ足りなくて覚えらんないのかな?俺、礼儀知らずのクソモブのコトなんていちいち覚えてないから。
ちゃあんと理解できた?オシャレ伊達メガネくん?」
「お前にだけは脳ミソのこと言われたくねぇよ。成績不振ヤロー。」
登場早々、クソムカつく。