第6章 たのしいひるやすみ【蜂楽視点】
「夢ちゃぁん。前髪切って?」
「ええっ!?なに急に!?前髪!?」
「パッツンだから、簡単だよ♪」
困った顔しながらも、なんやかんやで前髪カットしてくれる夢ちゃんは神。
「前髪がウザくて授業うけられなぁい。」
「何言ってんの…授業中寝てるんでしょ?」
夢ちゃんの制服のスカートからのぞいてる脚の上に、切られた俺の髪がパラパラ落ちるのが、なんかエロい。
夢ちゃんの生のカラダに、俺のDNAをぶっかけてるみたいで♡
「蜂楽?ちゃんと目閉じててね。」
「あーい♡」
これは夢ちゃんには絶対にヒミツだけどね。
あの日、過呼吸になった夢ちゃんが心配だった。
けど、夢を取り戻した今の夢ちゃんなら乗り越えられるって俺は信じてる。
夢ちゃんが気を失ってる間にスマホで調べた。
過呼吸の原因は、“精神的なストレス”とか“過去のトラウマ”が多いって。
結局最後には、夢ちゃんを救えるのは夢ちゃんしかいないのかもしれないけど。
夢ちゃんが問題をクリアできるように、俺が支えてあげたい。
夢ちゃんのお陰で……
俺はひとりぼっちじゃなくなったんだから。