第38章 番外編Ⅱ おめでとう【蜂楽視点】 ✢
『あ、蜂楽の彼女だ。良かったね。
蜂楽(コイツ)キミのコト、そーとー自慢してた。』
玲王におんぶされた凪が言った。
夢は、自慢したくなる程のいい女!だからね。
『ねぇ玲王。なんで皆、恋愛なんてするんだろ?めんどくさいのに…。』
『幸せになりてぇからだろ?』
『俺はゲームして昼寝してたほうが幸せ。なんでそこに幸せ求めちゃうかな…。』
そのめんどくさそな声、こっちまで眠くなっちゃう。
俺だって最近までそう思ってたよ?
夢と出逢うまではね。
凪もそういう人と巡り逢えれば、きっと理解る。
今までの常識なんて……全部ぶっ壊れちゃうから♪
『昨日の試合で活躍してた人達っ……!』
『そんで緊張してたのね♪あ、俺も活躍したよん?』
『廻にもドキドキしてるっ……!』
帰って行った凪達の背中を見ながら、大きく眼を見開いた夢が俺に言った。
『あー、いたー!!凛ちゃー
『うっせぇよ、オカッパ。俺は帰る。』
んもぉ凛ちゃんてば……いつも以上にご機嫌ナナメ♪
『“ともだち”いっぱいできたんだね、廻!』
『うん♪』
ニコッと笑った夢は、天使の笑顔。
髪を撫でてくれたのが嬉しくて、背伸びした細身の体をキュッと抱き締めた。
『もっかい言う。ただいま、夢♡』
『おかえり。廻…!』
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