第37章 番外編Ⅰ 意外なヤツ【潔視点】
『三角関係のもつれでしょうか!?』
『違いまーす♪俺と彼女は相思相愛でーす♡』
『士道選手との交際はない、ということでよろしいですね!?』
『えと…あのっ…!それは断じてありませんっ…!』
芸能人スキャンダルの囲み取材か…。
てか俺の周りより人多いし。
士道とは大きなトラブルにならなくてホント良かったけど…。
必死な記者達を見て、俺達が成し遂げたことの大きさを改めて実感する。
ゴール決めた凛、凪、馬狼もダルそうに取材対応してて、だいぶ失礼なコト言ってたけど…
仕事が終われば、マスコミはあらかた帰っていった。
『あ♪おーい!
氷織りーん、烏ー!オシャさんと時光もー!』
『ちょいちょい。なーんで俺とユッキーはスルー?』
『乙夜んチャラいから。ユッキーはイケメンだから。』
士道と一緒にバスの運転士にこってり絞られた蜂楽は、それをやり過ごすと、残っているメンバーに手当たり次第に声を掛けていた。
皆スマホ片手に、連絡先を交換し合っていた時だ。
『あ♪玲王、凪っち、斬鉄ー!』
『おー、蜂楽。俺らにも彼女紹介しろよー。』
遠巻きに見てたから、話までは聞こえなかったけど。
ひとりひとりから声を掛けられて、逐一頬を赤くする蜜浦さんはよく見えた。
『あー、いたー!!凛ちゃー
『うっせぇよ、オカッパ。俺は帰る。』
凛以外は……だけど。