第5章 夢の続き
「俺、今日で夢ちゃんのコト…もっともっと知りたくなった。
夢の続きを取り戻した夢ちゃんは、すげーかっこいい。」
蜂楽が私の耳元で低く囁く。
“俺、夢ちゃん以外の女の子に、キョーミないから。”
今日原宿にいる時にもされたけど…
ダメだ…これ弱い…。
「だから……
昼休みは毎日生徒会室きて?毎日必ず一緒に帰って?サッカーやってる俺のコト観に来て?休みの日はまたデートして?
もっともっと、ずっと俺と一緒にいて?」
耳元で長く喋られて…
きっと耳が真っ赤になってる。
だってすごく…熱い。
恥ずかしくて蜂楽を見られなかった私は、そのままコクンと頷いた。
名残惜しく、ハグを解いて…
また手を繋いで、うちへ向かう道を歩きだした。
「前から思ってたんだけど、ボールポンポンする時は手離しても大丈夫だよ?」
「俺が夢ちゃんと手ぇ繋いでたいの♪」
「やりずらいでしょ?」
「だいじょーぶだよ♪俺、ボールと一緒になれるし。ほっ!」
「ホントに上手いよね…!コナン君みたい。」
「マジそれなー。アイツもそーとーだよ♪」
うちの前に到着しても、父と母の車は無かった。
当然、家の電気も真っ暗で、今から家事をやるのかと思うと途端に気が重くなる。
「今日は夢ちゃんと遊べて、すっげー楽しかった!またいこーね♪」