第37章 番外編Ⅰ 意外なヤツ【潔視点】
國神と蜂楽の会話から、その時の楽しそうな雰囲気が伝わってくる。
にしても、なんかスゲェ話だ。
学校も出身地も違うふたりが、こんなとこで再会……世間て狭いもんなんだな。
「國神は彼女いんの納得だけどさ。蜂楽はやっぱ意外だな!」
「そーゆー今村は遊びすぎでしょ?女の子泣かしちゃダメだよー?」
「なんでオメーに女がいて俺にいねぇんだよ。なんっか気に食わねぇ!」
「えー、だって雷市、顔怖いもん♪そんなんじゃ女の子は逃げちゃうよん?」
「“今は”フリーなだけだからな!!“今は”!!」
なんかコイツ……恋愛偏差値、高い風じゃね!?
すっっげぇ新鮮、すっっげぇ意外性……!!
気付くといつも寝てたり、指しゃぶりしたり、
とにかくふざけてたり。
お子ちゃま感の天真爛漫なイメージが強い蜂楽とは、かけ離れてる。
「潔は?好きな人いる?」
俺に話を振るな……オトナ蜂楽。
なんか悲しくて……ちょっと悔しいだろ。
「いや、俺はいないよ…!それよりお前の彼女の話、聞かせろよ。」
「聞きたいー?激甘警報発令!糖分過多にしてやるぜっ♪」
自分から俺に話振っておきながら、彼女の話がしたくて判りやすくウキウキする自由な蜂楽。
お前らしいよ。
泡をザバーッと流して、湯船に合流してくる。