第37章 番外編Ⅰ 意外なヤツ【潔視点】
女子って…こう、もっと大人っぽくて落ち着いたヤツとか好きなんじゃねーの…?
蜂楽はそれとは真逆で……
いや、それがダメとかじゃないし、コイツのポジティブの源だからいいところだとは思うけど。
なんつーか、蜂楽が女子と付き合ってるってのが……
俺には全く想像できない。
「マジだぞ、潔。」
「あ、國神。」
蜂楽の後ろから現れた國神が、俺のいる湯船に来る。
「んだよテメーら!さっきからうっせんだよ!!」
「俺抜きで女の子の話すんな!混ぜろー!!」
まだ風呂に残ってた雷市と、女子センサーが人並み外れた今村も乱入する。
「蜂楽、彼女は元気か?つっても、スマホもねぇから近状わかんねーか…。」
「夢なら絶対だいじょーぶ!まさかスマホ無し生活になるとは思わなかったけどねー。」
俺、雷市、今村は、ただただ眼を見開いた。
國神は、蜂楽の彼女のこと知ってたように言うし。
蜂楽は蜂楽で、具体的な女子の名前なんて出すもんだから、信憑性は爆上がりだ。
「俺らさ。“青い監獄(ブルーロック)”で顔合わす前に一度逢ったことあんだよ。蜂楽の地元の海で。」
「ビビったよ♪“鬼ごっこ”の時はぜーんぜん気付かなくて、國神に言われて“あの時の!”って!」
「海ん時は前髪上げてたし、お前。なんか似てんなって思ってたら“あ…!”ってな。」
「夏休みにカップル対抗ビーチバレーしたナカだったってワケ♪」
「あれは良かったな。なんか特別感あったわ。」