第5章 夢の続き
「夢ちゃんってちっちゃいね。
俺の腕の中に、すっぽり収まっちゃうよ。」
密着すると、ちょうど胸のところに耳が当たって
蜂楽の心臓の速さが伝わる。
私のと、同じくらいの───。
「俺、めちゃめちゃドキドキしてるでしょ?」
私の背中に回した腕を、更にキュッとしめる蜂楽。
お互いの体の隙間がまた一段埋められて、胸筋の硬さまで判ってしまう。
トクントクン…と速いテンポの振動。
心地良い体温の温かさ。
それと、蜂楽のにおい。
温かいリズムと感覚が……ふたりを繋げる。
「夢ちゃんといると俺、こんなになっちゃうんだよ。」
いつもより、低くて小さな声で囁かれる。
「俺って……変だよね?」
このままで……いたい。
「廻が変なら……私も変だよ。」
蜂楽の背中に腕をそっと回して応えると、
くすぐったそうにクスッと笑って私の肩に顔を埋めた。
「私も……同じくらいドキドキしてる。」