第32章 ディストラクション ✢
「はぁ…♡俺の童貞、奪ってくれますか?」
「っ、そんなの。もう準備…はぁっ、できてる。」
「ーーっっ♡」
我慢の限界、とでも言いたげな、声にならない悶え。
眉を寄せた切ない顔で、首元に顔を埋められた。
首筋を吸って舐めて、甘噛みされる。
「はぁ、はあ…夢…俺っ、今ヤバい…」
「私だって…ヤバいからっ。ふたりで…変になろ?」
「夢っ…♡今日はちゃんとっ…避妊するね。」
そのままお姫様抱っこで運ばれた。
逞しいとはいえ私の全体重を預けている腕が心配だったのに、抱き抱えられている移動中にも深いキスは止まらない。
「ん、ふぅ、はぁ…♡」
「んん、はぁっ、は…」
すっかり住み慣れたこの家に、ふたりの余裕ない息遣いだけが聞こえた。
私の部屋に着いて布団の上に下ろされて、
瞼、頬、鼻先に小さなキスを落とされる。
「んっ、廻…」
「かわい…。えっちの時の夢は、さいっこーにかわいい。それも今日は、スーパースペシャルだ。」
蜂楽は残った服を全て脱ぎ捨てる。
「なんか俺…いま感動しちゃってる。
今まで我慢してたこのキモチを解放することで、夢とおんなじ快感を感じることができるなんてさ。」
「そ、だね。私も今ね、廻といるこの一瞬一瞬が大切で…同じ気持ちでいれるのが嬉しいよ。」
「……夢♡俺と、ひとつになろ?」
まだキスしかしてない段階で、大きく勃起した肉棒をこれみよがしに見せられる。