第31章 契約破棄
「…………」
「何番何番?あるっしょー?」
私の受験番号……88番は……
「……あ、あるよーーーー!!!!」
「やった!!いえーーい!!!!お見事ーー♪」
ついに───自分の羽で羽ばたけた。
自分が選択した道を───自分自身で切り開けた。
歓喜して抱きしめてくれる蜂楽。
ピョンピョン飛び跳ねちゃってる私。
音なんかよく聞こえない。
蜂楽の笑顔しか視界に入らない。
嬉しくて、もう何が何だか解らない……!!
「ね、言ったっしょ!?夢ちゃんなら、絶対合格してるって!!」
「っ、うん。うんっ……!!」
「うんうん!好きなだけ泣きなよ♪ギューしてあげちゃう♡よく頑張りました!!いい子いい子♪」
「…めぐるぅっ、ありがと…!!ほんとにっ、ありがとぉっ…!!」
「頑張ったのは夢ちゃんでしょ?俺はお守り渡しただけ!」
「それだけじゃない…!アシスタントのこともだし、なにより…廻がそばにいてくれなきゃっ、私っ変われなかった…受験も合格も無理だったよぉ…!!」
「そーお?そんじゃご褒美にプレゼントちょーだい?」
「…うんっ!!今ケーキ焼いてるけど、欲しいものあったら、遠慮なく……」
「にゃはは!もぉーホントにマジメさんだなぁ♪」