第24章 ラッキーカラー
「ひゃっ……!?」
背後から突然、冷たいペットボトルが頬に触れる。
「ちょっと夢ちゃーん?知らない人に付いてっちゃダメって言ったっしょー?もう約束破ってるぅ。」
パイナップルの前髪が、ふくれっ面で戻ってきた。
「で、アンタ誰?俺のカノジョに何の用ですかぁ?」
「こ、コラ廻っ!」
「弟…じゃ、ねぇのか。すまん。」
判りやすくムッとする蜂楽に事情を説明して、
事なきを得て……
ありがとうございました、で解散しようとした時。
「あの、もし良かったら。俺らとビーチバレーどうっすか?これもなんかの縁なんで。」
オレンジの人が言った。
「あ、ソレいいね!この人達と遊ぶの楽しそう!」
彼女さんも続いて言う。
「俺、國神錬介っていいます。高2っす。
秋田から彼女と旅行きて、楽しい思い出いっぱい作りてぇなって。」
困っている人のため迷わない、さっきの行動力。
高校生だってことに、まずびっくりした。
「秋田!?遠出して来たんですね!あ、私達も高校生です!」
「へー♪なんで千葉まできたのー?」
「デズニィーにどうしても行ってみたくて!明日行くんだよ♡ふたりでバイトしてお金貯めたんだー。ね、錬介?」
「おう。太平洋にも来れたしな。」
すごく純粋そうな、良い人達……!