第22章 一日一顔 ✢
胸の上に出された精液を、優しく拭き取ってくれる蜂楽。
布団や敷物が何も無い、床での行為。
その上にも残る射精の痕跡が生々しい。
「廻ぅ……きもち、よかった……?」
「俺はもう夢ちゃんじゃなきゃ発射できない。」
「ふふっ…可愛い。そういえば、もうすぐ誕生日…だね。」
「覚えててくれたんだ♪」
「なに、欲しい……?」
「夢ちゃんの事後の声エロすぎる件がスルーできない。」
「もぉ……教えてよぉ。」
「夢ちゃんのア・ソ・コ♡」
「バカぁ。そゆこと言ってると、永遠におあずけだからね。」
「そんなん耐えれんわ♪でもこれからお金貯めなきゃなんでしょ?なにもいらないよん?」
「ふーん?じゃあさ、アガる話してあげる。
耳…貸して?」
「にゃはっ♪なになに、ナイショ話?」
床に横たわったままの私へ、顔を近付けた蜂楽に耳打ちする。
「8月8日に……海、いこ?」
先月、蜂楽がウチに泊まった日。
ミサンガに編み込むシーグラスを探しに行った海。
“夏になったらまた来よーね!”
蜂楽が言ったその言葉を、私はずっと温めていた。