第21章 父と母
「どーもぉ、蜜浦 夢の母ですぅ。この度は娘がとんだご迷惑を…。」
「迷惑だなんて、とんでもないです!私から持ち出した話ですから!
蜂楽といいます!どうぞ…散らかってますが…!」
「やだ、そんな。いつ呼び出しがあるか判らないもので。主人も私も産婦人科医でして。あのこれ、つまらないものですが…。」
「あら、わざわざありがとうございます!かえって申し訳なかったですね…!」
お母さん達特有の社交辞令の中、蜂楽はあくびをしながらスマホを確認する。
ワンチャン蜂楽なら、支度して喋らなければいけそうな気がしたけど。
上半身裸は……さすがに無理だ。
「ねぇ、夢ちゃん。女装ってあるけど。
そーゆープレイしたいってコトすか♡」
いや、もう黙っててください。
「全然違うから!!話ややこしくなるから!!」
「実は百合とかキョーミあるの?サカってますな♡」
ヤバいヤバい……。
男子の家に住み込むってだけでもヤバいのに、
こんなあけすけに際どいこと話しちゃったら…!
なんて言われるか…!!