第20章 束縛の糸 ✢
「せめてコール起こってからするよね?」
「でも夢ちゃん、俺のキスにシビれたっしょ♪」
「あ、あの時は舞い上がって…!」
「ねぇ…もっかいしよ…?」
「道の真ん中だから、ウチに着いたら…」
「もう我慢できないよ♡」
「理性保って…!」
「つい路チューしちゃう有名人の気持ちが解りますな♪」
強引に肩を掴んで、唇を重ねられる。
誰かん家の塀に背中を押し付けられて、すぐ深いキスに持ち込まれる。
「っ、ん!」
キスの時、いつも閉じている蜂楽の眼。
ひとつひとつのキスに没入して、酔ってる感じ。
こんなに何度もキスしてるのに。
いつも簡単にキスしてくるのに。
毎回がファーストキスみたいに……
ありったけの幸せを、唇に含んでくる。
その想いをちゃんと、私に口移ししてくれる。
「はぁっ、はっ…めぐる…」
「ちゅっ♡夢ちゃぁん…俺だけの夢ちゃん。だぁいすき…♡仲直りのキス、だね…♡」
離された唇が寒くなり眼を少し開けて蜂楽を見れば、
完璧にスイッチの入ったハートの瞳。
またすぐに唇で温められ、舌を絡めてゾーンに入る。