第19章 お守りみっつ
蝶野くんとのキスだって急すぎた。
私のこと諦めたって言ってたし。
私がキスで眼を瞑ったあの瞬間
蜂楽はきっと……
心がめちゃくちゃになってた。
だからね、“あの子”とのキスシーンを目の当たりにした私も…
あなたと同じなんだよ?
あなたの心が、めちゃくちゃになったように。
解ってる、本当は。
私の大事なモノを奪って、遊んでいるだけだって。
“あの子”は、中学の頃からそうだった。
その悪癖を知ってても……身を裂かれるように痛い。
もしさっき最後まで抱かれてたら……
何もかもどうでも良くなって……
私は蜂楽を……許せてたのかな?
学校なのに、文化祭なのに、生徒会長なのに。
冷静さを欠いた自分が、理解できない。
“……愛してる、夢。”
蜂楽の言葉が、ひとりになった私をまた困らせる。
いつも“大好き”って言ってくれる蜂楽だけど…
私の秘部に舌を這わせながら…
正気に戻った眼で、大人びた顔で…
“愛”なんて、簡単に言わないでよ。
思い出すと、自分をコントロール出来ずに叩いたこと
辛くなるから。