第16章 依存の入口
メインの黄色とサブの白色の糸が、交わり合って一本のミサンガになる。
ピンクのシーグラスは茶色がかった落ち着いた色だし、蜂楽の水色のシーグラスとなら爽やかな一粒が際立つ配色。
「足首でいい?」
「うん。ありがと♪」
蜂楽の白い足首を露出させ、完成したミサンガを結び付ける。
取れないように、強くギュッと結んだ瞬間だった。
蜂楽の心を私に縛り付けているような…
謎の錯覚に陥る。
蜂楽の自由な心を羽ばたかせない、足かせ。
まるで“逃がさない”とでも…言っているかのよう。
ただのどっかの国の願掛けでしょ?
お揃いのモノが欲しい、って言い出したのも蜂楽だし。
私、考えすぎだよね…。
「俺も夢ちゃんの作る。おしえて?センセー。」
再びテーブルに向かう私を、後ろから抱きしめる蜂楽。
手を重ねられ、指を絡められ…作業できない。