第15章 おそろい ✢R15
「(そろそろ朝ご飯の準備するかな。)」
蜂楽を起こさないように、そっと上半身を起こす。
「……ん。ヘイ、ジーコ……パス……」
むにゃむにゃと寝言を言う蜂楽は、本当に子供みたいに安眠している。
「ふふっ。サッカーの夢かな。」
愛おしくて、乱れた前髪から覗く短い眉毛に口付けた。
「……んあ?夢ちゃん……おはよ。」
「ふぇっ!?ごめん!起きちゃった?」
キスの直後、急に目を開いた蜂楽にびっくりしてしまった。
「夢ちゃんのキスで起こされるなんてさいこぉ♡」
「起こすつもりは無かったんだけどね。あの……私、ご飯の準備してくるから。」
寝ぼけながらも、私の腕をしっかりと掴んで離しそうもない。
「待ってぇ。まだ、行かないでぇ?休みなんだからぁ、いーっぱいイチャイチャパラダイスしたーい。」
寝起きの少しハスキーな声で、ゆっくりゆっくり喋る蜂楽。
眠たげな眼はトロンとしてるのに……
どういうわけか体は機敏で……。
あっという間に私と場所を入れ替え、フニャッとした笑顔で覆いかぶさる。