第14章 ニセモノのやり方 ✢R18
びっくりした顔すらできない。
思わずお風呂のドアをそのまま閉めた。
「はりゃ?ちょっと夢ちゃーん?なんで閉めちゃうのー?」
しまったああぁぁ……!!!!
脱衣室の鍵、掛け忘れたああぁぁ!!!!
自宅だから鍵を掛ける習慣も無いし、お風呂だけは覗き予防のために鍵掛けたけど…
まさかの待ち伏せ……!!
しかも蜂楽……まだ全裸だし!!
「ーーっっ!!バカぁっっ!!見たでしょ!!??」
「えへ♪やらしいカラダだね♡」
「やーめーてー!!!!あー!!聞こえない聞こえなーい!!!!」
閉めたドア越しに叫ぶ。
たとえ本当の恋人同士だって、このシチュなかなかなくない?
蜂楽と出会ってから、私は一生分の羞恥を経験してる気がする。
「人間だから、生まれたままの姿に戻るのだ。これ真理♪」
「何言ってんの!!??全然解んなーい!!!!」
「せっかくのお泊りだよ?イチャラブしよーよぉ♡」
「あっ……だめ、ちょっ……!!」
男の強い力でドアを強引に開けられる。
湯気が立ち込めるお風呂に侵入してきた蜂楽は、悪さでも企むような黒い笑顔を浮かべていた。
「ハダカなんてすぐ見せ合うコトになるって♪」
「っ、だってお風呂、電気明るいっ……!」
片手でそれぞれ胸と下半身を隠す私なんかおかまいなし。
蜂楽は全裸のまま抱きついて、口付けてきた。