第12章 かいぶつ【蜂楽視点】
「お前、随分と高嶺の花に手ぇ出したのなー。
カレピならあの高飛車女の処女セックス知りてぇだろ?笑えんだよコレが!」
だって夢ちゃん…
蝉川(コイツ)のことなんて知らないって……
「初めて俺ん家に来た時のあの女、全っ然その気じゃなくてマジメに勉強なんて始めてよー。お高く止まってやんの。」
元カレ……な、ワケない。
「媚薬盛らなきゃ、俺とヤる気もなかったんだぜ?
お前とパコる時、ちゃあんと濡れてるぅ?」
……うっせぇな……黙れ……
「初日6ラウンド!ド淫乱覚醒して、俺なしじゃ生きられねぇってな!
ウゼーから何度も中出しして、一ヶ月抱き潰してやったわ♪」
黙れ黙れ黙れ黙れ……!!
「蜂楽ぁ。お前は俺の“持ち物”使ってんだよ?
ツバ付けといた俺のオナホ、無断で使いほーだいしてんの。
他の女にも飽きたし、そろそろ使おーと思ってたのによ。」
なんで……
俺は、気付けなかった……?
「だからさっさと手放さねーと……マジ殺すぞ?」
今思えば、ヒントは沢山あった。
男性恐怖症とか、急にフリーズしたりとか、
押し倒した時の反応とか。
なんで安易に、蝉川の名前を出した?
なんで試合に来てなんて、言った?
ハジメテが俺じゃなくてもいいなんて…言った?
夢ちゃんのコト…
傷付けてたのは、俺だった。
……クソダサい。
好きな人ひとり守れないのか、俺は。
「つか、あんな色気ねぇ体でよく勃
「おい、マウント下衆ヤロー。」
───夢ちゃん。
蝉川(コイツ)をぶっ潰したら俺のコト……
「俺と1on1しろ。秒で潰してやんよ。」
まだ、許してくれますか───?