第2章 帰り道の約束
でも、これだけは言えた。
蜂楽の楽天的な所を見てると、私も少し楽になる。
まだ出会って初日だけど、ノリが良いというかいちいち反論してこないし、自己顕示もなくて男子にしては喋りやすい。
おちゃらけてはいるけど。
昼休みに生徒会室で蜂楽と交わした会話にはまだ続きがあった。
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「あと私から。これだけ約束してほしい。」
「あ、俺も〜。もいっこ条件があるんだよね。せーので言お?せーのっ……」
もうどっちがどっちの弱みを握って(?)いるのかも判らない状況だ。
「「放課後は毎日一緒に帰って!」」
蜂楽と自分の声がピタリと重なり、お互い驚きを隠せなかった。
運命とか、目に見えないものはあまり信じない質だけど。
この時ばかりは、蜂楽とはこれまでの人間関係にない、縁みたいなものを感じた。
「すげぇー!!ちょーハモったね♪」
「うん…びっくりしたね…!」
「俺達、うまくやってけそうだね♪」
私から持ちかけた話なのに、一緒に帰りたいってどういうことなんだろう…?
「てっきり“やらしいコトしたらころす”って言われるかと思ったよ〜。」
「それも追加。」
「え〜、俺はいつでも準備できてるよん♡」
「貞操観念!!で、帰り道どっち?私は◯◯町なんだけど…。」
「俺ん家と結構近所じゃん!運命的!相性バッチリ♪」