第2章 帰り道の約束
でも、これだけは判った。
蜂楽の楽天的な所を見てると、少しだけ楽になる。
知り合って初日だけど、ノリが良いというかいちいち反論してこないし、自己顕示もなくて男子にしては喋りやすい。
おちゃらけてはいるけど。
昼休みに生徒会室で蜂楽と交わした会話には
まだ続きがあった。
✢✢✢
『あと私から。これだけ約束して欲しいんだ。』
『あ、俺も。もいっこ条件があるんだよねー。
せーので言お?せーのっ……』
もうどっちがどっちの弱みを握って(?)いるのかも判らない状況。
『『放課後は毎日一緒に帰って!』』
蜂楽と自分の声がピタリと重なり、驚愕。
運命とか、目に見えないものはあまり信じないタチだけど。
この時ばかりは、私のこれまでの人間関係にない
縁みたいなものを感じた。
『すげぇー!!ちょーハモったね♪』
『うん…びっくりしたね…!』
『俺達、うまくやってけそうだね!』
私から持ちかけた話なのに、一緒に帰りたい…とは?
『てっきり“やらしいコトしたらころす”的なのかと思ったよ。』
『それも追加。』
『えー、俺はいつでも準備できてるよん♡』
『貞操観念!!あ、家どの辺?うち◯◯町なんだけど…。』
『なんだぁ、俺ん家とけっこー近所じゃん!運命的!相性バッチシ♪』